優れた人事情報システム(HRIS)は、従業員関連の業務を一元管理するための中心的なハブとなります。適切なシステムを選べば、膨大な作業時間を削減できるでしょう。しかし、新しいプラットフォームへの移行はチーム全体に大きな負担がかかるため、人事担当者としては一度の移行で済ませたいところです。私はこれまでに(異なる企業で)4回このプロセスを経験しました。そこで、実践的なヒントをリスト化しました。ぜひ参考にして、最初の一歩で成功を収めてください。
ステップ1:市場の選択肢を知る
まずはリサーチから始めましょう。「リサーチ」という言葉に身構えてしまう方もご安心ください。無理をせず、ChatGPTなどのAIツールを活用してみるのがおすすめです。例えば、以下のようにプロンプトを入力してみてください。
「従業員100名規模のIT企業が、非同期のリモートワーク環境で利用するのに適したHRISツールを10個挙げてください。それぞれのメリット、デメリット、料金体系をまとめ、オンラインの顧客評価が高い順に並べてください。」

これにより、HRISに何を求めるべきか、予算をどう設定すべきかという全体像が見えてきます。その結果をCEOやCFOに報告しましょう。多くのHRISはユーザー数に応じて料金が決まるため、近い将来の急激な組織拡大を計画している場合は、その点も考慮に入れておく必要があります。
次に役立つのは、人事担当の仲間に意見を聞くことです。彼らがすでにリストにあるツールについて言及してくれれば、そのツールの優先順位を上げたり、あるいは自社のニーズに合わないと判断して候補から外したりする判断材料になります。
ステップ2:チームリーダーと期待値をすり合わせる
次は、他のステークホルダーを巻き込む番です。ここで言うステークホルダーとは、チームリーダーやマネージャーのことです。彼らは現在使用しているツールに対して、独自の意見やこだわりを持っているはずです。
彼らが現在どのような業務を手作業で行っているか、どのような機能があれば業務が楽になるかを聞いてみましょう。例えば、人事管理において最も重要な業務の一つに休暇管理があります。私たちの場合はソフトウェア開発会社であり、メンバーが様々なクライアントプロジェクトに従事しているため、単に休暇を記録するだけでなく、誰が承認を行うかを柔軟に設定できる機能が必要でした。

メンバーの意見は、Notionなどの共有ドキュメントに一元管理しましょう。そうすれば意見交換がスムーズになり、理想的なHRISの姿がすぐに浮かび上がってくるはずです。
ステップ3:HRIS機能の比較表を作成する
ここでも、ゼロから考える必要はありません。AIに自社の業界に特化した便利なHRIS機能のリストを提案してもらうか、以下のリストを参考にしてみてください。

それでは、検討中のHRISに以下の機能があるか確認してみましょう。
- 採用をサポートする採用管理モジュールはありますか?ウェブサイトからの応募受付、履歴書の解析、候補者カードへの採用担当者のタグ付けは可能ですか?
- オンボーディングからキャリアプランニング、オフボーディング、退職面談まで、従業員のライフサイクル全体を簡単に管理できますか?
- 給与計算機能はありますか?月ごとの給与調整は可能ですか?従業員は給与明細や税務書類をダウンロードできますか?
- 勤怠管理やプロジェクトへの工数割り当ては可能ですか?従業員は休暇申請や、予定された休暇・病欠のキャンセルができますか?海外の祝日にも対応していますか?
- ユーザーフレンドリーなインターフェースですか?従業員は簡単に個人情報を更新し、社内規定やリソースにアクセスできますか?
- オンラインでのチームビルディング活動や、従業員からのフィードバック機能はありますか?
- Slack、Microsoft Teams、Google Workspace、あるいはTrello、Asana、ClickUpといったプロジェクト管理ツールとの連携は可能ですか?
- 最後に、安全なリモートアクセスや多要素認証(MFA)に対応していますか?
もちろん、これらすべてを満たす必要はありません。すでに給与計算・会計ソフトや採用管理システム(ATS)を導入している場合もあるでしょう。その場合は、より軽量で安価なHRISを探すか、あるいは新しいプラットフォームにそれらの機能を統合して一本化することを検討してみてください。
ステップ4:デモとトライアル期間の活用
候補となるHRISを絞り込んだら、デモやトライアル期間が提供されているか確認しましょう。チェックリストを用意し、営業担当者との通話で要件を一つずつ確認してください。
このステップには最も時間がかかりますが、それだけの価値はあります。共有ドキュメントのメモを随時更新し、チーム全員で認識を共有することを忘れないでください。

通話が終わったら、条件に合うツールを2〜3個に絞り込みます。先ほど触れた休暇管理モジュールなど、重要な機能を実際に確認できるよう、少なくとも2〜4週間のトライアル期間を依頼しましょう。数名の同僚を招待して実際にHRISを試してもらい、率直な感想を聞いてみてください。ローカライズの精度、操作の分かりやすさ、Slack連携の使い勝手などを重点的にチェックしてもらいましょう。細かいことに気づく同僚ほど、最高のテスターになってくれます。🙂
ステップ5:サブスクリプションの開始
導入するツールが決まったら、おめでとうございます!まずは月額プランから始め、3ヶ月経っても満足していれば年額プランへの切り替えを検討しましょう。年額にすれば月々のコストを抑えられるのが一般的です。遠慮せずに割引を交渉してみてください。良心的な営業担当者なら、歩み寄ってくれるはずです。すでに顧客である以上、あなたを満足させるのが彼らの仕事なのですから。
これで順調なスタートが切れます。次はさらに楽しい、新しいHRISを同僚に導入するフェーズです。ここでも多くの落とし穴がありますので、次回の私のメモにもぜひご注目ください。






